ダブルクリップ
職場の昼休み、食後の歯磨きに向かうとき、「これ、こんなんですよ。ダブルクリップでとめて、絞り出そうということで」と、周りの人に見せる。「そろそろ無理なんで、次は家に持って帰って切り裂いて」なんて。でも、こんなことに文具品を使っちゃっていいのかな。
「ああ、やります、やります。チューブの口のところにけっこう残りますからねえ」と、すかさずレスポンスあり。「詰め替えのシャンプーなんかも、空になった袋にお湯を入れると2回分ぐらいはいけますよね」と、横から。
かと思えば、「マヨネーズとかケチャップのチューブだったら、ミカンを入れる赤いネットがあるでしょ、あれに入れてぐるぐる回したら、遠心力で口のところに集まるんですよ」
なるほど、そうか、そういう手があったのか。みんな工夫している。節約は美徳。
「でもね、子どもが面白がってやったら、きちんとキャップを閉めていなくて、部屋中に飛び散って」
ああ、その悲惨な情景が目に浮かぶ。しかし、最後にちゃんとオチまでつけるのは関西人の会話。